statsuのblog

愛知のデータサイエンティスト。自分の活動記録。主に機械学習やその周辺に技術について学んだことを記録していく予定。

日本ディープラーニング協会のG検定を受験しました

2019年7月6日に日本ディープラーニング協会のG検定を受験して合格しました。
せっかくなのでG検定の難易度や対策方法等を記録しておきます。
受験される際の参考にしていただければ幸いです。

記事の概要

  • まとめ
  • 受験した感想
  • G検定とは
  • 試験形式
  • 合格基準
  • 出題範囲と難易度
  • 勉強方法
  • 試験時の戦略

まとめ

要点だけ先に述べておきます。

  • 試験はまあまあ難しいです。まったく知識がない人はそれなりに勉強しないと厳しいと思います。
  • 技術的な内容をすでに理解している人は、5時間ほど対策をすれば合格できます。
  • オンライン受験です。試験中にテキストみたりネット検索できます。
  • 公式テキストおすすめです。

受験した感想

ディープランニングの知識に関する客観的な評価がほしいなーと思って受験しました。
マイナー資格なので、この目的がどれだけ達成されたかはわかりません。。笑
試験範囲のうち、技術的な内容は知っていることばかりでした。しかし、歴史、法律、社会情勢等の技術以外の範囲については知らないことが多かったので、ためになりました。
試験難易度はそれなりです。まったく何も知識がない人が受ける場合はけっこう勉強が必要だと思います。

一方で、技術的な内容を理解していれば(ライブラリを使ってDNNを実装でき、CNN、RNN、GAN等を理解しているレベル)は、技術的な内容以外(法律など)をまったく知らなくても勉強時間5時間もあれば受かると思います(後述)。

G検定とは

日本ディープラーニング協会が主催しているディープラーニング関連の資格です。
概要は以下のとおりです。

概要:ディープラーニングを事業に活かすための知識を有しているかを検定する
受験資格:制限なし
試験概要:120分、小問226問の知識問題(多肢選択式)、オンライン実施(自宅受験)
出題問題:シラバスより出題
受験料: 一般 12,960円 (税込) 学生 5,400円 (税込)

www.jdla.org

試験形式

G検定の試験形式は以下のとおりです。

  • 試験時間120分、226問。すべて選択式。
  • 自宅でオンライン受験。
    こちらの模擬試験サイトは無料であり、本番試験と問題形式と非常に似ているので大変参考になります。
    study-ai.com

試験形式の特徴は、オンライン受験であり資料の閲覧等の制限がないことです。
すなわち試験中にネット検索や参考書を見て答えを調べることができます!
しかし問題数に対して時間が豊富にあるわけではないので(約30秒/問)、すべての問題を調べていては確実に時間が足りません。
「①調べなくても答えられる範囲」、「②参考書のどこに書いてあったか把握している範囲」、「③ネットで調べないとわからない範囲」のバランスが大事です。
技術的な範囲が概ね①であれば、あとの範囲(歴史、法律、社会情勢等)は②③であっても合格できると思います。
私はまさにこの状態でしたが時間内に全問回答できました。

合格基準

得点や合格基準は公開されていません。
2019年7月6日の試験では受験者5143名に対して3672名でした。
私は合格しましたが、どの単元も8.5割以上はできたかなーって手ごたえでした。

出題範囲と難易度

出題範囲は受験サイトのシラバスに示されています。
ここではシラバスに沿って単元ごとに難易度を説明します。

人工知能(AI)とは(人工知能の定義)

人工知能をめぐる動向例題

人工知能分野の問題例題

歴史や概念などAI全般に関するようなことが聞かれます。
出題範囲は公式テキストに記載されている内容どおりでした。問題の難易度は低いです。

機械学習の具体的手法例題

機械学習の手法と特徴について聞かれます。
出題範囲は公式テキストに記載されている内容どおりでした。問題の難易度は低いです。
機械学習全般の手法に関する技術的な知識があれば勉強せずとも答えられます。

ディープラーニングの概要

ディープラーニングの特徴について一般的なことを聞かれます。
出題範囲は公式テキストに記載されている内容どおりでした。問題の難易度は低いです。
ディープラーニングに関する知識があれば勉強せずとも答えられます。

ディープラーニングの手法

具体的な手法や基礎理論、研究分野(画像認識、音声認識、…など)について聞かれます。
手法や基礎理論に関する出題範囲は公式テキストに記載されている内容どおりでした。問題の難易度はふつうです。
実装経験がある人なら勉強せずとも答えられます。

研究分野に関する出題範囲は概ね公式テスト内だったと思います(たぶん)。
内容がマニアックなので問題の難易度はまあまあ高いです。

ディープラーニングの応用に向けて

産業への応用、法律、倫理、現行の議論について聞かれます。
出題範囲は公式テスト内では収まっていませんでした。
時事問題として試験2か月前の出来事が出題されており、リアルタイム感にびっくりしました。
難易度はかなり高く、インターネットで検索しないと答えるのはかなり難しかったです。

勉強方法

使ったのは公式テキストのみです。
https://www.amazon.co.jp/dp/4798157554/

技術的な知識はもともとあったことと、試験時に公式テキストとネットを使うことを前提にしていたので以下の勉強方法で十分合格できました。

①模擬試験サイトで試験形式や難易度を確認する。(2時間)
G検定(AIの検定)模擬テスト – Study-AI
②公式テキストを読んで、どんな内容か、何が書かれているかをなんとなく理解する。(3時間)

以上です。

試験時の戦略

準備

試験中に公式テキストとネット検索を使うので、公式テキストとPCを用意してください。
試験画面と検索画面が同じだとスムーズに検索できないので、デュアルディスプレイかPC2台以上が望ましいです。

試験中

わからない問題は飛ばし、わかる問題を先にすべて答えます。
全て答え終わったら、飛ばした問題にテキストやネット検索を使って答えます。飛ばした問題番号一覧は画面で見れるのでメモ等の必要はありません。
公式テキストは後ろに索引があるので、索引を使って問題のキーワードを調べれば短時間で答えにたどり着けます。

以上を制限時間内に実施します。かなり時間との勝負になると思います。



以上です。皆様が受験するときの参考になれば幸いです。